コラム

便秘のタイプ別おすすめの 食べ物!

便秘に悩んでいる方は多くいらっしゃいますが、実は便秘になる原因は人それぞれで分類があることをご存知でしょうか?

お通じに良いとされる食べ物も、便秘のタイプに合った良いものがあるので、そちらを紹介しながら解説したいと思います。

便秘のタイプですが、まず大きく2つ分けられます。

それは、いわゆる大腸癌などの疾患が原因で起こる便秘と、大腸の働き方の影響を受ける便秘の2つです。後者は機能性の便秘と呼ばれています。

 

そこで今回のお話では、機能性の便秘についてお話をさせていただきます。

機能性便秘も4つのタイプに分かれています。

それは、食事性便秘、直腸性便秘、弛緩性便秘、けれん性便秘です。

私どものクリニックに来院するまざまな便秘の方に、よく聞かれるお悩み改善法便秘のタイプ別おすすめレシピをご紹介します。

食事性便秘

【原因】ダイエット・食物繊維の少ない偏った食事

ダイエットをして、手足は細くなったけれどお腹だけがポッコリと出て、筋トレしても凹まないという方が駆け込んできます。

ダイエット中に食事の量を減らすことで便の材料が調達できず、腸がうごかなくなってしまいます。腸の動きが弱くなると腸がのびてきたり腸の中にガスが溜まりやすくなりますので、ポッコリお腹になってしまいます。

おすすめの食べ物

全体的に食事量が少なすぎるので、栄養バランスよくきちんと食事を摂ることが大切です。特に便の材料になる食物繊維や腸内の善玉菌のエサになる発酵食品を取り入れた食事をしましょう!

食べないダイエットの場合は、きちんと食事をすれば1週間ほどで便が出るようになります。

直腸性便秘

【原因】便意をがまんしすぎる

おならや便意のがまんを繰り返すことで直腸の感受性が低下し、直腸内に便が溜まっても便意が起きなくなる。

便秘に苦しんでいた方の実例

仕事中や通勤途中で便意がきても、便意をがまんをし続けた結果、便意がなくなり便秘になったという方が多いです。これは、直腸の便が溜まったと感じ取る力が弱くなってしまい、ついには便意がなくなってしまうパターンです。

便はお尻先さきまで降りてきているのに、それを感じることができずトイレに行かなくなることで便がどんどん硬くなり、さらに便が出ずらくなってしまいます。

4~5日便が出ないな?と思っていたら、いきなり激しい腹痛が起こり、始めはコロコロ便から始まり下痢をして苦しむ方が多いです。

改善方法:おならや便意のがまんをしない

電車の中や仕事中などに便意が起こると、がまんして後からまとめて出そうと我慢してしまいがちですが、あとから便意ややってきません。面倒でも電車を降りてトイレに行く、仕事の途中でもトイレに行くことを心がけましょう。

また、出勤前に排便できるよう、朝は早めに起きて朝食を食べることも重要です。体内リズムを整えることで、毎日同じ時間に排便できるようになります。

 

おすすめレシピ:アボカド納豆ご飯

Hisilicon K3

【材料】

アボカド1/2個、納豆1パック、ごはん1膳

めんつゆまたはしょうゆ、塩など適量

【作り方】

アボカドを1~2cm角に切る。

ボールに納豆と切ったアボカドを入れ、納豆に付属のタレやからしを入れてねばねばになるまで混ぜ合わせる。

味が薄ければ、お好みの調味料で整える

オリーブオイルやアボカドに含まれるオレイン酸の油が潤滑油となり、お尻先に詰まってる便がツルンと出やすくなります。

調理が面倒という方は、大さじ1杯のオリーブオイルをそのまま飲んでもよいです。

オリーブオイルはオメガ6系のリノール酸とオメガ9系のオレイン酸という油です。

オレイン酸は小腸で吸収されにくいので、腸内の潤滑油として働くため、溜まった便をツルンと出してくれる作用が期待できます。

【ワンポイントアドバイス】

ごはんは常温の方が小腸で消化されずらく太りにくい。

でんぷんのまま大腸に運ばれることで、腸内の善玉菌のエサになったり、便の材料になり、ツル~ンと便ア出やすくなる

 

弛緩性便秘

【原因】結腸全体の運動が弱くなる

大腸の運動が弱くなることで、便の通過が遅くなり、硬便となる。大腸はバケツリレーのように腸が波打って便を送り出す「ぜんどう運動」という動きをしています。

大腸ぜん動運動が弱くなることで、大腸内で便の通過時間が長くなり、腸内の水分が吸収された結果、便が硬くなってしまいます。 特に、高齢者や、長い間寝たきりの方などでよくみられます。

改善法:便の材料になる食物繊維や炭水化物をしっかり摂る、筋トレをする

腸内の善玉菌である乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌などは、食物繊維や炭水化物のカスを分解して、腸を動かす物質を生産してくれます。

食物繊維は便の材料になり、動きの悪くなった腸に刺激を与えてくれます。

また、運動をしてついた筋肉が自前のガードルとなり、内臓を支える役割をしてくれます。

便秘に苦しんでいた方の実例

便が出ていなくてもお腹が張ってこない苦しさを感じない方が多いです。

便は少しずつ出ているので、便秘だとは思っていなかったとおっしゃる方が多いです。

たまたまお腹のレントゲンを撮ったときに、「腸の中全体に便が詰まっている、このままだと手術だよ!」、と医師から言われてショックを受けたと打ち明けてくれた方もいます。

おすすめレシピ:鶏肉と根菜カレー

【材料】

鶏むね肉200g、ごぼう1本(150g)、レンコン中1個(300g)、にんじん大1本、里芋3個、市販のカレールー、水

【作り方】

材料を3cm角に切る。

鶏むね肉を皮を下にして鍋に入れ弱火で炒める

具を入れてさらに炒める

市販のカレールーに書かれている水の量を入れ、具材が軟らかくなるまで煮る

カレールーを割って入れ、とろみがつくまで煮込む。

お好みでカレーパウダー、クミン、ターメリック、中濃ソースなどを入れても美味しい。

カレーのスパイスの刺激で鈍った腸の動きを刺激することができます。

 

また、根菜類には便の材料になる食物繊維や、便を軟らかくする食物繊維が豊富なため、大腸のぜん動運を促し、便を出しやすくしてくれます。

 

けいれん性便秘

【原因】ストレスや自律神経の乱れ

ストレスや副交感神経の過緊張により、腸管がけいれんして、便の通過が妨げられる。

便秘に苦しんでいた方の実例

お腹が痛いのにトイレに行っても何も出ない、いつもお腹が張っていて苦しい、いつ腹痛が襲ってくるかと思うと不安で出かけたくない、と一日中お腹のことばかり考えていて辛いと訴えてくる。これでは人生を楽しめませんよね。

改善法:規則正しい生活、ストレスを溜めない、刺激の少ない消化のよい食事

自律神経の乱れは、体内リズムをと整えることで改善されます。できるだけ毎日同じ時間に起きるようにする、早寝早起き、朝日を浴びる、できるだけ毎日同じ時間に食事をすることで体内時計が調整しやすくなります。

また、刺激の少ない温かい食べ物、消化のよい食べ物を摂るなど、胃腸をいたわることも大切です。

 

おすすめレシピ:キノコと海藻の具だくさんみそ汁

【材料】

えのきだけ1袋、しめじ1パック、もずく200g、豆腐1/2丁、わかめやあおさ適量、だし、みそ、水

【作り方】

材料を1cm程度の長さに切る。

鍋に水を適量入れ沸騰したら具材を入れて煮る

だしを入れ、火を止めてみそを溶かし好みの味に整える

【ワンポイントアドバイス】

きのこや海藻などはできるだけ煮込むのがおすすめです。

良く煮込むことで、食品に含まれる水様性食物繊維が便を軟らかくして出しやすくなります。

また、不溶性の食物繊維も煮ることで軟らかくなり、胃腸への負担を軽減してくれます。

 

みそは大豆が発酵することでアミノ酸やビタミンが多量に産生され、栄養価に優れており吸収がよく、

みそ汁にすることで胃腸を温めることができ、腸のけいれんを軽減することができます。

ということで、今回はタイプ別、便秘を解消する改善法とおすすめレシピを紹介しました。ぜひ一度、お試しください!

このコラムの執筆者

齊藤 早苗(サイトウ サナエ) コロンハイドロセラピスト・看護師・インナー美人アドバイザ-

看護師として大学病院などに勤務後、2000年に米国で腸内洗浄(コロンハイドロセラピー)の研修を受け、国際ライセンスを取得。
21,000人以上のガンコな便秘やぽっこりお腹に悩む女性に腸内洗浄を施しながら腸ヘルスケアの指導を行う。また、腸の健康推進や腸もみマッサージ指導などの啓発活動として、セミナーや講演、雑誌、TV、WEBなどのメディア取材にも応じる。日経ヘルスにて連載した「おなかのきもち」は8年間の長期連載を記録。
著書:美女になる腸トレ、美腸やせなど多数。早稲田大学卒業。「便秘による心身症状の認知行動療法」を研究中、日本心身医学会にて原著論文採択。コロンハイドロセラピスト歴21年、健康カウンセラー歴18年 。

・国際コロンハイドロセラピー協会会員
・日本心身医学会会員
・日本心理学会会員

齊藤早苗公式サイト https://www.saito-sanae.com/

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